■ ID | 883 |
■ 種類 | 学会発表 |
■ タイトル | 妻沼・荒川低地における沖積層の堆積環境の変遷 |
■ 著者 | 石原武志
東京大学大学院 須貝俊彦 東京大学大学院 水野清秀 (独)産業技術総合研究所 八戸昭一 埼玉県環境科学国際センター 松島紘子 東京大学大学院 久保純子 早稲田大学教育・総合科学学術院 |
■ 出版元 | |
■ 出版年 | 2008 |
■ 誌名・巻・号・年 | 日本第四紀学会2008年大会、平成20年8月22日 |
■ 抄録・要旨 | 妻沼〜荒川低地にかけての沖積層の堆積環境の変遷について以下のような知見を得た。利根川の埋没谷は行田市北河原付近から現利根川と別れて南へ向かい、行田市街西部〜吹上市街〜吉見町中央部〜南西部を経て現荒川中・下流域へ続くことが明らかとなった。完新世には海水準上昇により荒川低地中・下流域には海域が拡大し、海成層が堆積した。一方、上流域以北では氾濫原が内陸側へ後退した。6800年前より海水準の安定傾向に伴い中・下流域では海域が縮小し始めた。上流域以北では5800年前頃まではシルト〜砂質シルト層(S1l2)の堆積が続き、その後粗粒な礫混じり粗砂層(S1m)が堆積した。当時は利根川・荒川が共に荒川低地を流下していたと考えられ、これら大河川によってS1mが供給された可能性が示唆される。約3800年前頃には堆積速度が低下し、上流域にシルト〜砂質シルト(S1u)が堆積した。既存資料から利根川が約4000年前頃に加須低地へ移動し始めたとされることから、3800年前頃からの堆積速度の低下は利根川の流路変更が一つの要因と考えられる。 |
■ キーワード | 利根川、荒川、海成層、古環境、海水準変動 |
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